2021年9月27日月曜日

島キッチンの誕生秘話!~東京・丸ノ内ホテル 山口仁八郎シェフのお話~

 7月に「島キッチンの10年」をテーマに開催したオンラインイベントの内容を、これまで少しずつブログにしてきましたが、いよいよこれが最終回。

最後に紹介するのは、建築家・安部良さんとともに島キッチンを生み、育ててくださっている東京・丸ノ内ホテルの総料理長・山口仁八郎シェフです。

唐櫃風ラタトゥイユ(調理中)


山口シェフが初めて豊島を訪れたのは2009年のこと。

訪れる前までは豊島といえば誰もが口にするのは「ごみの島」という言葉でした。

「本当にそんなことがあるのだろうか?自分の目で見て知りたい!」という気持ちが強くなっていた頃に、芸術祭の話があり、豊島に向かうことになったのです。


家浦港(現在の様子)

初めて家浦港に足を一歩降ろした瞬間から、「ここは豊かな島だ。この島で島の人たちに何かをしたい!」そんな思いがこみ上げてきたそうです。

その後産業廃棄物不法投棄現場などを見学し、豊島を知れば知るほど、さらに島への思いが強くなり、芸術祭への参加していくことになります。

山口シェフ(右端)と島のお母さん、こえび隊

今では、島のお母さんたちも、山口シェフが島キッチンに来るのを心待ちにするようになっていますが、出会ったばかりの頃は、打ち解けるまでに少し時間がかかったそうです。

何度か話し合いを重ねた末に、「なら、一緒にやろうや。」と言ってもらえたときは本当にうれしかった!と話してくれました。

笑顔でお母さんたちとの思い出を語る山口シェフ

島キッチンは建物の中に島のお母さんたちがいて初めて完成する作品。それは当初から、建築家・安部良さんとも話し合っていたことです。

山口シェフは、お母さんたちが自分たちでできるようサポート役であること、そして、極力ごみを出さず食材を使い切ることを常に意識していたと言います。


そして2010年7月芸術祭開幕と同時に島キッチンがオープン!そこから怒涛の100日間。

賑わう島キッチン!

昼夜なく厨房に立って料理や仕込みを続けたそうですが、疲れるどころか、楽しくて、楽しくて仕方なかったとのこと。

原動力となったのは「自分たちを受け入れてくれた島のみなさんに恩返しがしたい!たくさんの人に来てもらいたい!」という思いでした。

2010年芸術祭閉幕直後の島キッチンにて

芸術祭の閉会式はひとつの節目ですが、島キッチンの活動はそこで終わりではありません。翌日から、また新しい島キッチンが始まります。
山口シェフもそんな思いで、今日まで島キッチンとともに歩んでくださっています。

山口シェフ監修の島キッチンセット(2014年)

島のお誕生会にシェフ登場!(2018年)

お客様がほっと一息ついて帰っていく、島キッチンをそんな場所にしていきたい―これがが、山口シェフの思いです。

山口シェフや関わってくれたくさんの人たちのの思いを、私たちもしっかり受け継いでいかなければ!と改めて感じました。






山口シェフ、そしてこれまで島キッチンに関わってくださったすべてのみなさん、本当にありがとうございます!
私たちは、これからも「おいしい!楽しい!島キッチン!」を合言葉に活動を続けていきます。
これからもどうぞよろしくお願いします!!

2021年9月14日火曜日

豊島のみなさんに特別な日のお食事をお届けします!

この夏の嬉しい出来事のひとつを、書き留めておきたいと思います。

お盆の時期に、豊島にお住いの方から「法事の際のお食事に…」とのご相談をいただき、特別なお弁当を作らせていただきました!


島のみなさんにとって、便利で身近な場所でありたいと思いながら、試行錯誤すること11年―

ついに島内の方から、初めての特注弁当のご相談をいただきました!

なにより、こうした特別なお食事の場面に、島キッチンのことを思い出していただけたということが、とてもありがたいことなのです。

これは何としても良いお弁当に仕上げなくては!

ということで、すぐに、島キッチンオープン当初からお料理を監修してくださっている東京・丸の内ホテルの山口シェフにもご報告。山口シェフも一緒に喜んでくれました!

そして、「法事なら、魚は背の青いものを」といったことから、お弁当のメニュー構成や調理方法等についてもたくさんのアドバイスをいただき、店長の上野さんと厨房のお母さんたちが腕によりをかけて調理しました。


この日のお品書き:

・かきまぜごはん

・鯖の塩焼き~茗荷の甘酢漬け添え~

・玉子焼き   

・冬瓜の煮物

・野菜のサラダ

・白ナスの味噌田楽

・天ぷら

 



これを契機に、島内限定とはなりますが、法事やお祝い、記念日など、さまざま用途に合わせたお料理をお届けしていけるようになると嬉しいです。

豊島のみなさん、ご家庭や事業所、ご親族の集まりの場などにぜひご利用ください!!



2021年9月12日日曜日

島キッチンの誕生秘話!〜建築家・安部良さんのお話〜

「豊島・島キッチンの10年」をテーマにオンライン配信したせとうちばなしですが、先日から島キッチンブログでも発信しています。今回もこのせとうちばなしからお届けします。



「島キッチンの10年」を語る上で、欠かせない人といえば、島キッチンを建築した安部良さんです。




瀬戸内国際芸術祭2010のプランが進んでいた、12年前。北川フラムさんから「豊島に芸術祭と島の人の心をつなぐような場所をつくって欲しい」とリクエストを受けた安部さん。



最初、豊島を訪れた安部さんは、今も島キッチンに佇む2本の柿の木の下で、近所の方がおしゃべりを楽しんでいる姿に出会い、「この柿の木を10倍に広げたような場所をつくれたら」とアイディアが膨らんでいったそうです。



完成間近の厨房!

「母屋の建物全体をステージに見立てたとき、そこに立つ主演は島のお母さんたち。お母さんたちが料理をつくり、おもてなしをする姿をお客さんに見てもらうことが、豊島の文化を一番分かりやすく伝えられるのではないか」。







いろいろな人たちの手伝いによって、開幕直前、島キッチンはついに完成しました。


芸術祭後も継続的に運営をしている中で多くの人に出会うようになりました。世界中からお客さんが来てくれたり、島キッチンのお手伝いに参加するこえび隊も日本各地から来てくれています。



2014年からは、毎月開催している「島のお誕生会」があります。その月に誕生日を迎える島の方々を、家族や友達、島を訪れたお客さん、こえび隊、島キッチンのスタッフみんなで一緒にお祝いします。毎回さまざまなゲストを迎え、これまでのべ約300名以上をお祝いしてきました。島のお誕生会は、子どもからおじいちゃんおばあちゃんまで、世代間を越えて集い、みんなが笑顔になる催しです。



また、毎月手作りの島キッチン新聞を発行し、島内全戸に配達したり、島内向けのお弁当の日も定期的に行なっています。


こうした取り組みを重ねていくなかで島キッチンは、島のみなさん、お客さん、こえび隊が集う場所になりました。そして、その10年の取り組みが評価され、今年、国内で最も権威のある建築の賞、日本建築学会の作品賞を受賞しました。




今も定期的に島キッチンを訪れ、見守ってくださる安部さん。

最後に「島キッチンは、豊島のみなさん、厨房に立つお母さん、お客さん、こえび隊などいろいろな人たちによってこれからも育てられていく場所だと思います」と語ってくださいました。

2021年9月2日木曜日

島のお母さんたちの美味しい野菜を紹介します♪③

7月24日、オンライン配信せとうちばなし「豊島~島キッチンの10年~」をテーマにお届けしました。その中でご紹介した、豊島で野菜づくりをしているお母さんたち。3名のお母さんたちから、野菜づくりにかける想いや楽しみについてお話を聞くことができました。

お庭には道子さんが育てたかわいいお花がたくさん


最後にご紹介するのは、児島道子さん。2010年、島キッチンがスタートした時からお世話になっているお母さんです。


野菜を収穫するときが一番嬉しいと語ってくださいました

今年、たくさんの玉ねぎを作ってくださった道子さん。大きいのだと拳2個分もある立派な玉ねぎです。




それを丸ごとオーブンで焼いて作ったのが、島キッチン特製の玉ねぎドレッシング。豊島の玉ねぎの美味しさをギュッと瓶に詰め込んだ商品で、とても人気です。




実は8月に全国発売された「女性自身」の巻頭カラー「ご当地ドレッシング特集」に掲載されたんですよ。


これからも豊島の美味しさを全国に発信していきたいので、道子さん、来年も元気な玉ねぎ、よろしくお願いします!


▼こちらのブログもぜひご覧ください

島のお母さんたちの美味しい野菜を紹介します♪①

島のお母さんたちの美味しい野菜を紹介します♪②


▼島のお母さんたちのおいしい玉ねぎから生まれた「豊島の玉ねぎドレッシング」

こちらのオンラインショップから購入できます。

https://koebismarket.stores.jp/













2021年8月23日月曜日

今年のじゃがいもは特大サイズ!

こんにちは。

昨日も島キッチンのテラス整備をしていた斉藤です。

(雨が降り出したので途中でやめてしまいましたが。)


この夏、私がひそかに推していた野菜…それは「じゃがいも」です!!

手のひらには収まりきらないほどの大きさ!

7月に開催したオンラインイベント「せとうちばなし」で、参加者にお届けする島野菜を探して、島キッチン店長の上野と、島のお母さんを訪ねたところで出会った島野菜です。

じゃがいもが大きいのか?シェフが小顔なのか?同じ大きさ!

一目見て、そして、店長の顔の大きさと比べてみて、
すぐに、「これをお届けしたら、みんなが喜びそう!!」とテンションが上がりました。

オンラインイベントにもじゃがいも登場!

お届けしたじゃがいも、参加者のみなさんは、どんな料理にして食べてくれたかなぁ。
どんな料理でもおいしいことは間違いありません!


このじゃがいも、もちろん、島キッチンのメニューにも登場しています!!
こちらは、ある日の島野菜添え島キッチン特製キーマカレーセット。

焼き野菜:中央のお皿左から、にんじん、いんげん、じゃがいも、ズッキーニ、玉ねぎ


じゃがいもは蒸して中まで火を通したものを、
オリーブオイルで表面を香ばしく焼いて、塩コショウをふっただけ。
素材そのものの味わいを楽しんでいただくためのシンプルな調理法です。

お食事を終えたお客様が
「じゃがいもが、すごくおいしくてびっくりしました!」
と声をかけてくださったときには、
「そうなんですよ!わかりました?わかりますよね!!」
と思わず身を乗り出してしまいそうになるほどうれしくなります。


大きくて、ホクホクで、とてもおいしいじゃがいも!
島のみなさんにもぜひ食べていただきたい!!
ということで、先週ついに、島内の方限定で販売しているお弁当にコロッケ登場!

揚げ担当は島のおかあさん。

たくさんご注文をいただき、
全部で120個!お昼に間に合うように朝8時から揚げはじめました。

ほくほくに揚がったコロッケ!!

私は弁当箱に詰めて配達しただけ。(揚げたてアツアツの味見もしました♪)
コロッケ調理は一切していません。。
が、こうして島のおいしいお野菜をみなさんにお届けできるが嬉しいです。

コロッケ弁当完成!



豊島のおいしいじゃがいもは、島キッチンでも、もうしばらく味わっていただけそうです。


2021年8月11日水曜日

島のお母さんたちの美味しい野菜を紹介します♪②

7月に開催したオンラインイベント「せとうちばなし」。

その中で、おいしいお野菜をつくっているお母さんたちをご紹介させていただきました。先日から島キッチンのブログでもご紹介しています。

▼こちらのブログもぜひご覧ください
島のお母さんたちの美味しい野菜を紹介します♪①

さて、今回ご紹介するのは、島キッチンの近くにお住まいの曽我豊子さん。豊島にきてから40年。


棚田でお米を作り、畑で野菜を育てているお母さんです。

お宅におじゃました日は、ちょうど田植えの直前。お庭に青々とした稲がずらりと並んでいました。

今、畑で作っているお野菜は、里芋、なす、オクラ、きゅうり、トマト、とうもろこし、枝豆、スイカだそうです。
夏に大人気の100 %スイカジュース!

このスイカは、毎年、島キッチンで買い取らせていただき、お客さんの注文を受けてからスイカの果肉をミキサーにかけてつくる100%スイカジュースに変身します。

これは本当に美味しくて、こえびさんやスタッフも夏になるとよく注文するドリンク。「スイカは、シャキシャキ感と新鮮さが一番!」とのこと。


野菜づくりのコツをお聞きすると「まめに草取りをして間引いて、野菜は手間をかけること。」さらに、「いいものを作ろうと思って、無農薬で作ってるんやし、いいもんばっかり島キッチンに持っていっているんやから、美味しいものつくるんが当たり前や。」というエールに、島キッチン一同、身が引き締まる思いです!

玉ねぎドレッシングは豊子さんちの玉ねぎを使っています

豊子さん、これからもよろしくお願いします!

 

2021年8月4日水曜日

島のお母さんたちの美味しい野菜を紹介します♪①

こんにちは。営業中に、時々テラスの草ぬきをしている斉藤です。

7月24日(土)に「せとうちばなし」というオンラインイベントがありました。

「せとうちばなし」は瀬戸内や芸術祭にまつわる幅広い話題をみなさんと楽しむ会です。

今回のテーマは「豊島~島キッチンの10年~」。


芸術祭とともに歩んできて先月7月に11回目のお誕生日を迎えた島キッチンは、たくさんの方が関わってくださることで、ここまで続いてきました。

今回のオンラインイベントは、そんな島キッチンを長年支えてくださっている様々な方にお話しを伺いながら、島キッチンのこれまでを振り返る機会となりました。







せっかくたくさんの方からお話しを聞かせていただいたので、これからブログでも少しずつご紹介させていただこうと思います!

取材は6月に行いました。

まずは美味しい野菜を作ってくれている豊島のおかあさん!

今回紹介するのは島キッチンの近くでお野菜を作っている方です。

ちょっと恥ずかしいということでお名前は伏せておきますね。

島キッチンで使っている野菜を多く提供してくださっています。

おかあさんの畑は、まるで「野菜の遊園地」!

ピカピカのサニーレタス

赤や黄色のスイスチャード

元気いっぱいズッキーニ

さらにインゲンなどの豆類やスイカ、きゅうり、ナスも夏に向けてぐんぐん育っていました。

梅や桜や柑橘の木もあって、目にも楽しい畑です。「愛情がないとできんのです。」というおかあさん。落花生の小さな芽が出てきたのを、嬉しそうにお話ししてくださる姿に気持ちが現れていました。

芽を出したばかりの落花生

新しい種類の野菜づくりにも積極的で、しかもとても楽しそう。

おかあさんたちの明るさや楽しさもお客さんに届くように、島キッチンも料理やおもてなしで工夫していきたいと思います。





2021年7月9日金曜日

6月は豊作!梅にすももにびわ!

みなさん、こんにちは。

6月に仕込みを終えた男木島の梅たちは、氷砂糖が溶けて、順調においしそうな梅シロップにしあがっています。


その後も、大島の梅、豊島のびわにすももとこの季節ならではの果物が続々と届いた島キッチン。

今年は豊作なようで、本当にたくさん届きました。


そして大仕込み大会の始まりです。



大島で梅やかんきつ類の加工をするときにいつも手伝ってくれているこえびの福家ちゃん。今回島キッチンに来てもらいました。




福家ちゃんは、大島の梅をシロップとジャムにしてくれました。シロップはソーダ水で割って季節のドリンクに、ジャムはパウンドケーキに入れて焼き菓子になる予定です。

大島のみなさんは大島の梅をどんなふうに加工するんですか?と自治会副会長をされている野村さんに聞いたところ、「ワシは焼酎につけるんじゃ」とおっしゃっていました(想像していた回答通り!)。

大島のみなさんは、梅干しにする方もいれば、シヨルと同じようにシロップにする方もいるようです!みなさん、梅仕事を楽しんでいるようです。


色鮮やかで綺麗な豊島のすもも

豊島のすももは、シロップとコンポートに大変身。




すもものコンポートは、早速ドリンクにしてお客さんに提供しています。見た目も美しく、この季節ならではのドリンクを楽しんでくださっています。



そして、びわはというと・・

家浦港から島キッチンに行く途中、ところどころにびわの木があります。どのびわの木を見ても今年は鈴なり状態。島キッチンに届いたのは、大きなボールにいっぱい入るくらいのたくさんのびわでした!




びわは、1つ1つ皮を剥いて、びわの実だけが残るように種と薄皮をそいでいきます。これがけっこう大変な作業で、お母さんやこえびさんたちに手伝ってもらいながら作業しました。びわはジャムになり、デザートなどで使う予定です。



こえびさんやお母さんたちと加工しているとその食べ物にまつわるお話が聞けたり、そこからさらに話が広がるところも面白いですね。こちらの写真は、すももの加工をしている様子♪


島キッチンが食を通じていろいろな島とつながっています。島キッチンは、豊島の豊かな食そして周辺の島々の食の魅力をこれからも発信していきます。